Slackware 派生・Xfce デスクトップ。64 ビットはもちろん、32 ビットも対応です。


Salix#

https://www.salixos.org/

Slackware 派生の GNU/Linux ディストリビューション。
ISO からのインストールでは Xfce デスクトップで整えられています。

Slackware は Linux ディストリビューションの中でも
メンテナンスが長く行われているディストリビューションの一つで、
1992 年から、Slackware 1.00 は 1993年 で公開されています。
(Windows が普及するきっかけになった Windows 95 が 1995 年発売)
そのため、ミラーやパッケージも整えられています。
現在もインストーラーはテキストベースで日本語非対応だったりと
特に日本の初心者には敷居の高さがあります。

Salix はその辺の問題を改善し、
ライブ起動で動作するインストーラー(しかも日本語対応)
パッケージ管理も GUI が存在し、
操作しやすい環境が整えられています、
それでも Debian 派生に比べて難易度がありますが、
Slackware 系の Linux ディストリビューションに触れてみたい人には
Salix から使用するのがおすすめの選択肢です。

Debian・RedHat 系では最新で管理されなくなった x86 32 ビットも
Slackware ではまだ管理対象になっています。
Salix ももちろん 32 ビット版が公開されています。
古いパソコンでの使用にも安心です。

動作環境#

最低推奨スペックは次のとおりです。

  • RAM - 1GB
  • ストレージ - 12GB
  • CPU - Intel Pentium Ⅲ 1GHz 相当 (32 ビット)
    64 ビットの場合は 64 ビット対応 CPU

上記よりも少ない場合でも動作する可能性があります。
環境を整えるためにパッケージのインストールが発生するので、
もう少しストレージ容量が必要になるでしょう。


ダウンロード・インストール#

https://www.salixos.org/download.html

SalixLive#

はじめて使用する場合は SalixLive64 (64 ビット)
または SalixLive (32 ビット) を強くおすすめします。

起動で言語選択になりますが、 Japanese が存在し、
日本語デスクトップでライブ起動できます。
デスクトップから Salix Live Installation
インストーラー sli を起動し、こちらも日本語表示です。
ライブ起動時のユーザー one のパスワードは one です。

右上 パーティション で GParted が起動できます。
最低でも次の領域を作成します。

  • boot 領域 (fat32・種類 ef00・/boot/efi・100〜500MB 位 ※ UEFI のみ)
  • swap 領域 linux-swap (特にメモリの少ない環境・実メモリ〜2 倍位)
  • Salix 本体 ext4 (/・残りの領域)

インストーラーの上は左右に分かれていて、左側が USB メモリへのコピー、
右側がストレージへのインストールになっています。
「インストール場所」に GParted で生成した / のパーティションを指定します。
その下にある Grub のインストール(e)Lilo のインストール
そのディスク内が Salix のみであれば、インストールが必要です。
他の OS もインストールしている場合、他の OS で update-grub などを実行し、
Salix の項目を追加する事ができます。
ファイルシステムの種類は ext4 が通常でしょう。

下の項目も入力が必要です。

  • システム時計 - タイムゾーン として Asia/Tokyo を選択します。
  • 言語 - デフォルトのシステム言語として Japanese language locales for Japan です。
  • キーボード - 日本語キーボードは jp106 です。
  • ユーザー名 - このユーザーに sudo による root 権限アクセスが付与されます。
  • パスワード - 2 回入力します。
  • インストールモード - はじめて使用する場合は フルインストール にして下さい。

あとは中央右にある ライブシステムをインストール でインストールしていきます。

Salix#

Live が付いていない Salix の ISO は、テキストインストーラーになっています。
こちらも起動すると言語選択になりますが、
日本語表示ができないため、Japanese は存在せず、
Install Salix (バージョン) in English (USA) を選択し、
英語でインストーラーを進めていく事になります。
起動後 setup でインストーラーを起動します。
インストーラーの終盤で locale の選択があり、ここで日本語を選択して
日本語デスクトップで使用する事が可能です。
その他ブートローダーが lilo になっています。


パッケージの更新・インストールで日本語環境を整える#

パッケージ管理として主に 2 種類の方法があります。

Gslapt#

デスクトップが起動した後、
左下のメニューに Gslapt パッケージマネージャー があります。
こちらでパッケージを最新状態にしつつ、インストール・削除もできます。

まず左上のアイコンより
更新更新対象をすべてマーク実行
と進めていき、パッケージを最新にして下さい。(ここで時間を要します)

あとは検索しつつ、一覧表示されているパッケージを右クリックし
インストール としてインストール対象に加え、
実行 でインストールしていきます。

slapt-get#

ターミナルエミュレーター (Xfce Terminal) を起動し、
コマンドでパッケージの更新・インストールする事もできます。
Salix ではそのためのコマンド slapt-get が存在し、
Debian の apt-get に近いコマンドで更新・インストールが可能です。

sudo slapt-get --update
sudo slapt-get --dist-upgrade
sudo slapt-get --search 検索条件
sudo slapt-get --install パッケージ

なお、一部のオプションは次のように省略できます。

sudo slapt-get -u
sudo slapt-get --dist-upgrade
sudo slapt-get --search 検索条件
sudo slapt-get -i パッケージ

主なオプションは次のとおりです。

  • –update (-u) - リポジトリからパッケージ情報を読み込み更新します
  • –upgrade - パッケージを更新します。
  • –dist-upgrade - バージョン更新を含むパッケージの更新を行います。
  • –search 検索条件 - パッケージを検索します。
  • –install (-i) パッケージ名 - パッケージをインストールします。複数指定可能です。
  • –remove パッケージ名 - パッケージを削除します。

https://github.com/jaos/slapt-get

ソースは GitHub で公開されています。 README にもう少し説明があります。

日本語フォントをきれいにする#

日本語はライブ起動時から表示されていますが、
ビットマップフォントが使われています。
そこで日本語フォントを入れて改善します。

パッケージには Noto CJK フォントが含まれています。

sudo slapt-get --install noto-cjk-fonts-ttf

次にパッケージを適用していきます。

左下メニュー より 設定 - 外観 を起動し、
フォント タブを選択し、フォントを変更します。

  • デフォルトフォント -
    Noto Sans CJK JP Regular
  • デフォルト Monospace フォント -
    Noto Sans Mono JP Regular

左下メニュー より 設定 - ウインドウマネージャー を起動します。
スタイル タブにもフォントの指定があります。

  • タイトルのフォント -
    Noto Sans CJK JP Regular

これにより、日本語表示がきれいに表示されるようになったはずです。
なお、「Regular」以外の選択肢で太さを変更したり、
他の日本語フォントを変更できます。フォントサイズも変更可能です。

日本語入力できるようにする#

Salix では Fcitx がパッケージに含まれています。
Anthy または kkc (かな漢字) を使用可能です。

sudo slapt-get --install fcitx fcitx-configtool fcitx-anthy

kkc (かな漢字) は fcitx-anthy の代わりに fcitx-kkc とします。

次に L3afpad を起動して、次のテキストを入力し、
ホームに .xprofile のファイル名で保存して下さい。

export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx

左下 メニュー の右上アイコンが ログアウト です。
ログアウトログイン するか、Salix を再起動して下さい。
これによりパネル(= Windows でいうタスクバー)の通知部分に
キーボードアイコンが追加され、日本語入力が可能になっている事を確認して下さい。

LibreOffice を日本語表示にする#

LibreOffice の日本語言語ファイルは次でインストールできます。

sudo slapt-get --install libreoffice-l10n-ja

ヘルプも日本語化されています。

sudo slapt-get --install libreoffice-help-ja